いざ、西国三十三箇所巡礼へ! ~巡礼に行く前に読んでください~                         

西国三十三箇所は、関西圏でのマイクロツーリズムにぴったりの巡礼道です。関西圏にお住まいであれば、ほとんどが日帰り可能、場所によっては1日に数か所を巡ることもできます。

寺院巡りのいいところは、密を避け、静かに楽しめること。旅行とは、大人数で遠くに行くことだけを指すわけではありませんよね。ひとり、もしくは少人数で、近場の魅力を発見することも、立派なツーリズム。

このブログでは、西国三十三箇所を楽しむ方法をご紹介します。

目次

西国三十三箇所巡礼とは

西国三十三箇所とは、近畿2府4県と岐阜県に点在する観音菩薩を祀る33の寺院の総称です。

【札所の数】

京都府:12件
滋賀県:5件

大阪府:4件

奈良県:4件
兵庫県:4件
和歌山県:3件
岐阜県:1件

合計:33件

始まりは1300年前。8番札所の「長谷寺」で、得道上人が閻魔大王から「三十三箇所の観音霊場を開いて人々に巡礼を勧めなさい」とお告げを受け、各地に札所が生まれました。

始まりが閻魔大王というのは、とても興味深いですね。

札所(ふだしょ、お寺のことをいいます)には各々長谷寺の得道上人が閻魔大王から授かった「御朱印」があり、参拝して写経を納めるかお経を唱え、御朱印を「しるし」としていただくことで、お参りしたとみなされます。

西国三十三箇所を巡り、すべてのお寺で御朱印をいただくと「満願」となり、その御朱印帳を持っていると極楽往生できると信仰されています。

ご本尊は観音様

札所には観音様がいらっしゃいますが、拝観時にすべての観音様にお会いできるわけではありません。秘仏として100年単位でしか御開帳されない観音様、年に数回だけ御開帳される観音様、いつでも会える観音様…お寺によってさまざまです。

秘仏の場合は、「お前立」(おまえだち)という、本尊をコピーして作られた仏像がお厨子の前に安置されているケースもあります。

準備は何がいる?

西国三十三箇所の基本は山寺。歩きやすい服装と靴は必需品です。あとは必要なら御朱印帳。お経をあげる方は納経の用意。

中には市街地にあるお寺もありますが、あくまで「参拝」ですから、あまり浮ついた服装で行くのも考えモノです。観光気分で回る方もいますが、何らかの願いを胸に、信仰を持って参拝されている方も多くいらっしゃいます。

巡る順番も期限もありません。ご自身のペースで速く巡っても、遅く巡っても結構です。三十三番札所岐阜県「華厳寺」は満願の寺ですので、フィナーレはぜひ「華厳寺」にしましょう。

巡礼手段 その①車 

1300年前はもちろん徒歩で巡礼していたのですが、現代はそうでもありません。最短で巡ることができるのは「宿泊ドライブ巡礼」です。

札所の門までは必ず道はありますので、近くに駐車場があります。札所1番への往路と33番からの帰路を省くと、走行距離は1100キロ。1週間から10日あれば制覇できると思います。もちろん連続でなく、日帰りドライブ巡礼や、小旅行として数回に分けての巡礼でもOKです。

ドライブ巡礼のいいとことは

・移動が楽

・バスなどの時刻を気にせず、好きなように回れる

・荷物を多く持たなくていい

・寺周辺の観光地などにすぐに寄れる

反対にマイナスなところは

・大阪、京都の大都市は渋滞にまきこまれやすい

・常に駐車場を探す、待つ(最近はナビがあるから便利)時間が必要

・駐車場からお寺への距離があったり、急勾配を登り場合、運転と長い石段 などが続き休憩がない

駅から遠い札所などは車が威力を発揮します。

巡礼手段 その②電車など公共交通機関

次に、電車での巡礼についてお話しましょう。近畿圏の西国三十三箇所は鉄道網を利用した電車移動が楽です。駅からはお寺へ向かうバスが出ていることも多く、駅から遠くにあるお寺でも、何とか行くことができるでしょう。

電車巡礼のいいところは

・移動時間の予想がつくので計画を立てやすい

・お得な切符があれば、お財布にもやさしい

・乗っているだけなので、移動時間が休憩時間となる

・乗車中は読書や調べものをする時間として使える

反対にマイナスなところは

・電車やバスの本数が少ない札所は時刻表に合わせた行動が必要

・荷物を持ち歩かなくてはいけない

ご自身の行動ペースにあわせて、選択することをおすすめします。

私が西国三十三箇所巡礼を始めた動機

私の西国三十三箇所巡礼のきっかけは、2018年の夏に本田もみじ氏の講座を受けたことです。それまで神社には方位取りで幾度となく行っていましたが、寺院にはまったく興味がありませんでした。

もみじ氏のトーク力を聞きたいために受講した「机上で西国三十三箇所を巡る」という講座。話す技術を学ぼうと思っていたのですが、流石のトーク力で西国三十三箇所巡礼へと興味を持ち始めました。話しが進むにつれ、四国八十八箇所に比べれば三十三箇所はゴールが見えやすい巡礼だなと踏んで、巡礼を決めました。

当時は仕事が忙しく、リフレッシュしたいと自然公園に行くものの…見るものは人造の森やベイエリア。満足できない日々をすごしていました。しかし、神社仏閣にはいにしえから在り続けるご神木や、美しい庭があることに気が付いたのです。

自然に触れたければ、日本人が小宇宙を表現している神社仏閣へ行け」とお告げを受けたように思えました。建築物をみるのも大好きですので、これも巡る楽しみの一つになりました。

でも、一番の巡礼の動機は…巡礼の意味よりも、寺院に興味がなかった私が三十三箇所を巡った後、どう変わっているのかを知りたかったことです。

21番札所 穴太寺

私の巡礼方法

車を持たない私は、公共交通機関で巡礼をしています。

兵庫県在住なので、基本は日帰り巡礼で十分。従って札所を目指して巡礼することもあれば、用事のついでの巡礼もあります。

札所の近くの食べ物屋さんに行きたい、地元のおいしい野菜を買いたいという理由もあります。連休の時は、和歌山や滋賀県の札所に宿泊で行くこともあります。行きにくい札所へはタクシーを使いますし、更に行きにくい、最寄駅がないような場所へは、バスツアーも活用します。

西国三十三箇所巡礼を始めるにあたり

西国三十三箇所を巡る動機は何でもいいと思います。まずは行ってみましょう。宝探しの旅で、「今回は何を見つけることができるか」とワクワクしながら、関西からのマイクロツーリズムを楽しみましょう。

次の記事からは、以下のようなランク付けで各札所をご紹介しますね。

巡礼を楽しむヒントになれば、幸いです。

  • 【交通機関】
  • 【交通費】
  • 【最寄り駅から寺の門まで】
  • 【門から本堂まで】

の数が多い程難易度が高いものとします)

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この記事を書いた人

関西在住。おいしいものを食べることと、旅に出かけることは空気を吸うくらい自然なことです。乗り物大好き、駅、港、空港大好き。
最近はクロスバイクを購入し、エンジンのない乗り物にて、近所で宝探しの旅も楽しんでいます。

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