アクセス
交通手段
JR大阪駅よりJR神戸線で姫路駅下車。姫路駅より神姫バスで書写山ロープウェイ行で終点下車。書写山ロープウェイで山上書写山圓教寺駅下車。
交通費
JR大阪駅より姫路まで片道JR1,300円、姫路駅から書写山ロープウェイまで280円、書写山ロープウェイ600円。
最寄駅から寺の門まで
ロープウェイの山上駅を降りて5分くらいで志納所(入山料500円支払)があり、マイクロバスが待機しています。ここから山道を登ること10分で山門に到着ですが、料金500円を支払えばマイクロバスに乗れます。徒歩で歩く道は上り坂なので息が上がりますが、沿道には西国三十三箇所の観音様のレプリカがあり退屈しません。また自然の中を歩くことでリフレッシュ効果があります。
門から本堂まで
仁王門をくぐると、お寺に到着したという気持ちになり、テンション高くなります。ここから5~10分くらいで摩尼殿に到着します。
難易度
【交通費】
【門から本堂まで】
【交通機関】
【最寄り駅から寺の門まで】
★の数が多いほど「難易度が高い」ことになります。
お寺について
創建
康保3年 (966)
観音様
六臂如意輪観世音菩薩(秘仏、1月18日にお前立が御開帳)
伽藍
ご本尊様がいらっしゃる建物は摩尼殿(まにでん)元禄元年(970年)創建。京都清水寺と同じ造りです。
三之堂(みつのどう)といわれる大講堂(だいこうどう)、食堂(じきどう)、常行堂(じょうこうどう)は室町時代に建立。
仁王門は江戸初期のもの。
見どころ
年に一度のご本尊様御開帳、修正会(しゅしょうえ)鬼追い
食堂の廊下
お得な交通費情報
姫路駅からバスに乗り、更にロープウェイに乗るということで、大阪駅からですと時間も費用もかかります。ところが、費用についてはお得な切符がありますのでご紹介します。
・JR
青春18切符を利用すれば1日在来線乗り放題ですので、大阪、姫路間を乗り降り自由で2,410円/一日になり、正規の料金より同じ区間で190円お得です。しかも乗り降り自由なので、明石や三ノ宮で降りたり、京都も寄ることが出来ます。当日中であればJR在来線すべて乗り降り可能。ただしこの切符は5回分で一枚の切符ですので、実際に購入するのは12,050円になります。別の日に他の西国三十三箇所巡礼に行ったり、観光に使用したりすれば問題ありません。なお、青春18切符が販売、使用期間が限定されていますので、ご注意ください。
・阪神電車
阪神・山陽シーサイド1dayチケットを利用すると阪神大阪梅田・大阪難波~山陽姫路・網干間が1日乗り放題です。お値段2,200円と抜群の割引(正規料金往復3,040円)ですが、JRに比べると時間がかかりますのでご注意下さい。
・神姫バス
書写山ロープウェイセット券があります。姫路駅からロープウェイの駅までのバスと書写山ロープウェイの往復乗車券がセットになって1,420円です。
販売場所はJR姫路駅北側神姫バスターミナル近くに、神姫バスの姫路駅前案内所があります。 正規料金とは340円のお得になりますが、それだけでなく、料金を一括で支払うので毎回支払の手間が省け、ロープウェイ駅での切符購入時に販売所で並ぶことなく、そのままロープウェイに乗れます。従いまして時間短縮になります。
ロープウェイ山上駅から仁王門、本堂まで
ロープウェイに乗ることが非日常ですのでそれだけでワクワクしますよね。
今回が修正会の時に行きましたので冬景色でしたが、ロープウェイから菜の花畑が見られてほっこりしました。

数分で山上駅に到着し、そこらは徒歩で行きます。ロープウェイで上がってきたので、険しい道はないだろうと踏んでいたのですが、それは修行寺である圓教寺であるが故、検討違いです。少し険しいです。やはり三十三箇所巡礼は履きなれた靴が必要と再確認しました。しかしながら、木々の中、土の道を歩くことはとても気持ちがいいです。

途中では三十三箇所の観音様が順番に立っておられますので、ここで秘仏と言われる観音様とお会いしましょう。三番札所の粉河寺のご本尊様は永久秘仏なのでここで確認です。圓教寺の秘仏もございました。

途中展望台もありますので、一息ついてください。

仁王門が見えると、お寺に来た実感が出てきます。

摩尼殿にて修正会(鬼追い)
今回二度目の圓教寺になるのですが、修正会を目指して来ました。コロナ禍のため、ためらいはありましたが、週末の修正会の巡り合わせは少ないし、コロナ禍だからこそ祈りを捧げたいという気持ちがありました。

観音堂である摩尼殿には六臂如意輪観音様がいらっしゃいます。この観音様は天人が桜の木を拝むのを見て、性空上人が生木のまま観音像を彫られたということです。生木の観音様は中善寺の立木観音のみしか存じ上げませんが、姫路にもおられましたか。そのことがあって摩尼殿は舞台造りになったそうです。
さて、年に一度の御開帳日。まずはお参りです。修正会(鬼追い)の前でしたので、御本存様から離れてのお祈りでした。あと1時間もしない間に鬼追いが始まるせいか、既にお堂には座って場所を確保している人々がいらっしゃいましたので、私も見学の場所を確保することにしました。お堂とはいえ、屋根はありますが風通しが良くてほとんど外のようなものです。従いまして、かなり寒いです。用心してカイロを貼り付けていましたが、それでも追いつかないくらい寒かったです。
いよいよ、法要が開始になりました。まずはご住職の方々が観音様を供養されます。

その後、赤鬼、青鬼(実際は緑色です)が登場します。
鬼たちは刀と松明を持って鈴を鳴らしながら観音様の前を右へ左へと歩き回ります。歩くだけでなく、お相撲さんの四股を踏むように床板を踏んで音を鳴らしながら歩き回っています。これは大地を浄めて五穀豊穣を祈る行為とのことです。


神事に松明が出てくると、興奮しますね。火は神聖なものであり、人間のどこか奥底にある生きる力を感じます。
修正会の後、年に一度拝見出来る観音様(お前立)の前へ行かせてもらいました。
いい感じで照明があてられていて、大きさも程よく、美しく、かなりイケメンでした。
四天王像も同じく年に一度の御開帳でして、こちらは観音様とは違い荒々しかったです。 お参り出来て、感謝の気持ちいっぱいになりました。
三之堂(みつのどう)
摩尼殿から少し歩くと、大講堂、食堂、常行堂がコの字型に建っています。

とても大きな建物で、どちらの建物も木の使い方が細かくて、日本の建築技術が昔から優秀であったことを圧倒的な存在感で分からせてくれます。特に食堂は正面40メートルあり、二階の廊下が長くて綺麗です。


実は6.7年前に一度圓教寺に来ているのですが、この時に食堂を見て木造建築のすばらしさを知りました。美しくて、大きな建物なのに繊細さを感じ、長い時間見ていました。
更にここはロケ地としても何度も使われています。代表的なのはハリウッド映画「ラストサムライ」、大河ドラマ「軍師官兵衛」です。
「ラストサムライ」のトムクルーズはヘリコプターでやって来たらしいですね。「軍師官兵衛」の時は馬も撮影に参加したのですが、馬はロープウェイには乗れませんので、麓から8時間かけてこの場所に着いたそうです。お馬さんたちも大変ですが、連れてきた方々もお疲れ様でした。
サンクチュアリ感に包まれる祈りの山
西の比叡山、修行道場と言われるだけあり本堂までの道のりは険しいのですが、仁王門から境内に入ると守られている感触です。険しい道のりを経て境内に入る人を温かく迎えてくれるのでしょう。建物も仏像も素晴らしいのですが、どこか大衆的に感じるのは、播磨の人たちが1000年を超えて大切に受け継いでいるためと思われます。
巡礼日:2021年1月18日
※現在はコロナ対策のため、手水舎は閉鎖、観音様と繋ぐ五色紐も触れることができない札所が多くなっています。
※同様に、拝観時間や入堂条件も、通常とは異なっています。このブログではあくまでも私が参拝した当時の情報と、更新現在ネット等で公開されている情報が元になっています。参拝時はご自身で最新情報をお確かめください!